zinc-finer nuclease(ZFN)を使った論文が今年出ている


HIVがいなくなったわけ - 蝉コロン



今回のの論文 Blood — Evidence for the cure of HIV infection by CCR5{Delta}32/{Delta}32 stem cell …

当該HIV感染者は急性骨髄性白血病(AML)の患者であったので造血幹細胞移植(骨髄移植)をする必要があった。そこでCCR5Δ32の人をドナーとした。AMLにおける造血幹細胞移植はスタンダードな治療法なので白血病への効果を期待するのは当然として、CCR5Δ32からもらった造血幹細胞由来のCD4陽性T細胞HIV感染しないので、免疫系の逆襲が始まりウイルスもおらんくなったというわけ。


CNNの記事に

エイズ研究の進歩に伴い、HIV感染と診断されても、適切な治療を受ければ通常の寿命を全うすることが十分可能な時代となった。危険を冒して移植治療を適用するのは白血病などを併発した患者に限られるというのが、専門家らの見解だ。

とあるように、白血病とかで自分の(HIVに対抗できない上にがん化した)免疫細胞を捨てる必要に迫られない限り選択するような手段ではないけれども、やはりCCR5を標的にした治療でいけるんだなという期待が持てる結果ではある。


マウスでの実験レベルではzinc-finer nuclease(ZFN)を使った論文が今年出ている。http://www.nature.com/nbt/journal/v28/n8/abs/nbt.1663_ja.html

ヒト造血幹細胞のCCR5をZFNの技術で破壊して免疫不全マウス(SCID)へ移植したところ、HIV抵抗性を持たせることができた。つまり人間への応用では、自分の造血幹細胞遺伝子改変して自家移植する手が考えられる。どんなもんでげしょ。

via d.hatena.ne.jp Posted via clipclip drop